光合成をしない植物「ヤクシマソウ」は2015年に屋久島で発見された新種!

生きものの謎に迫る!「生きものコラム」

2015年10月、屋久島で新種「ヤクシマソウ」が発見された

屋久島で初めて見つかった植物 ヤクシマソウ(提供:神戸大学理学研究科・末次健司特命講師)
関連:MOVE「植物」189ページ
2015年10月、屋久島でみつけられた植物が、新種であることがわかり、「ヤクシマソウ」と命名されました。全長5cmほどの小さい植物で、絶滅危惧種のホンゴウソウに似ていますが、全体が黒みがかった紫色で雄花と雌花のつくりがちがうため、新種であるとされました。

ヤクシマソウは光合成のかわりに、根から菌糸をとりこんで分解して養分をとります。多くの植物は、葉や茎から光をうけとって、水と二酸化炭素から、栄養分となるブドウ糖をつくる光合成をおこないます。しかし、ヤクシマソウのように、光合成をおこなわずカビなどの菌類と共生しながら栄養分をもらう植物も存在します。このような植物はたいてい小さく、花を咲かせる時期と実をつける時期にしか、地上でみることができないため、いまのところくわしい分布情報があまりわかっていません。

今回、ヤクシマソウが発見された場所は、屋久島の標高100~200mに位置する低地の照葉樹林です。ここは、世界遺産や国立公園に指定されている地域ではないため、開発や伐採が可能な区域です。ヤクシマソウがみつかったことにより、今後ほかにも新種の植物がみつかる可能性があるため、森林保護の必要性をとく声もあがっています。