緑色のかわいすぎるカタツムリ 『アオミオカタニシ』

カタツムリってかわいいよね。丸っこいし、ちっちゃいし、のろいし。
貝がらにおしゃれなしま模様が入っているのもいる。
そして何よりヒョコッとのびたツノの先についているクリクリの目玉もキュート!
……でもね、世の中にはそんな『フツーのカタツムリ』たちを圧倒するかわいさを持つ、絵本の世界からぬけ出してきたような世にも不思議な『緑色のカタツムリ』がいる。

それがこいつだ!
『アオミオカタニシ』
※実在する生きものです。CGじゃないよ。
『アオミオカタニシ』
沖縄の森にくらす1.5センチほどの小さなカタツムリ。……どう?かわいくない?めっちゃくちゃかわいいでしょ?ファンシーなお菓子みたいでしょ?
この美しいカタツムリの名前は『アオミオカタニシ』。
えっ、ちょっと待って。いろいろおかしくない!?カタツムリじゃなくてタニシ?あれっ、それになんか目の位置がおかしくない?そしてそもそもなんで緑色なの?
(左)アオミオカタニシのくらす沖縄の森。うす暗くて少しジメジメしたところに多いぞ。
(右)雨のあと、葉っぱの上を歩きまわるアオミオカタニシ。
【緑は森にとけこむ色】

まず貝がらの色についてだけれど、実は彼らの貝がらそのものに色はついていない。むしろ透明。緑色に見えているのは中身の色が透けているからなんだ。

うーん?たしかにキレイな色だけど、こんなアメ玉か宝石のようにハデな色をしていたらすぐ敵に見つかって食べられてしまうのでは?

心配ご無用!むしろ、この色のおかげで敵の目をあざむけているのだ。
アオミオカタニシがくらしているのは沖縄の森の中。地面を歩いていることはほとんどなく、たいていは緑色の木の葉の上にいる。そう!あのあざやかな緑色が葉っぱの緑色にとけこんでしまい、かえって見つけるのがたいへん。いわゆる『保護色』ってやつなんだろうね。
木の幹や枝にくっついていることもあるけれど、その場合は熟してない木の実と見まちがっちゃうんだよね〜。そんなわけで森の中でこのカタツムリを探すにはちょっと慣れが必要かもしれない。
大きさはこれくらい。森の中では木の実や芽と見まちがいやすい。
(左)小さなころは黄色っぽい。
(右)大きく成長するほど白っぽくてやさしい色合いになる。貝がらがぶあつくなるからかな?
イラストみたいなキュートなカタツムリ。
次回は、そのキュートな特徴をさらにご紹介します!